この記事では『鬼滅の刃』の154話のネタバレと感想をお伝えしていきます。
『鬼滅の刃』154話のネタバレ
理由
若い女性に手を引かれ、動きが止まったままの猗窩座。
富岡の視界にはその女性は写っていません。
耳が聞こえない、手には感覚がない。そんな状態の富岡ですが、炭治郎を守ろうと前を向きます。
手を放せ。俺は強くならなければいけない。
手を引く女性に猗窩座は言います。
もうやめて向こうに行きましょう。どうして強くなりたいのですか?
女性は泣きながら手を引き続け、猗窩座に問いました。
猗窩座は答えます。
それは、強くならなければ”持って帰れない”からだ。
親父に、薬を。
猗窩座の過去
強くならなければ財布を盗んで逃げる事が出来ないし、返り討ちに遭っても勝てない。
強くならなければ奉行所に捕まって刑罰を喰らう。
場面は猗窩座が人間だった頃へ移ります。
スリをして奉行所に捕まった狛治(猗窩座)。手は後ろに組まされ縄で縛られています。
刑罰の入れ墨は、両腕に三本線がもう入っている為次は手首を切り落とすと、脅される狛治。
しかし狛治は笑いながら、斬るなら斬れ。両手首斬られたって足でスってやるよ。と威勢よく話します。
そんな狛治を奉行所の役人は”鬼子だ”と、そう呼ぶのでした。
奉行所に解放され家に向かう途中、狛治は父が首を吊って死んだことを伝えられます。
父の遺した手紙に記されていたのは、これからは真っ当に生きて欲しいという願い、
そして、自分へ薬を買う為、栄養のあるものを食べされる為に盗みを働いていた狛治への、迷惑をかけてすまなかった、という謝罪の文でした。
父の墓石を抱え込みながら狛治は思いました。
貧乏人は生きることさえ許されねえのか。こんな世の中糞くらえだ。と。
その後狛治は自暴自棄になり、暴力行為を繰り返します。
そしてある日、”素流”と背中に書かれた道着を着た、穏やかな笑顔をした一人の男性に出会います。
出会い
穏やかな笑顔のその男は、大人相手に素手で勝つ狛治を筋がいいと褒め、自分の道場へ来ないかと勧誘しました。
狛治は首を縦に振るわけもなく、うるせえ!ぶち殺すぞ!!と暴言を吐きます。
そんな狛治に、まずは生まれ変われ!さあ来い!と言って構える男。
男に飛びかかった狛治は、一瞬で何発も殴られ意識を失うのでした。
男に倒されことで道場の唯一の門下生になった狛治。
師範となったその男の名は慶蔵(けいぞう)といいました。そして素流という素手で戦う武術の道場をしています。
慶蔵には病身の娘が一人おり、妻はその娘の看病疲れで入水自殺してしまったそう。
そして狛治はその病身の娘、恋雪(こゆき)の看病を頼まれます。
けほけほと小さく咳をする恋雪を見て、狛治は、死んだ父の姿を重ねるのでした。
過去を思い出した猗窩座。
炭治郎がずっと不快だったのは、師範と似ているからだ。つまらない過去を想起させるからだ、と気付きます。
そして猗窩座は思うのでした。
俺の人生は、妄言を吐き散らかすだけのくだらないものだった、と。
『鬼滅の刃』154話の感想・考察
154話では、ようやく猗窩座の過去が描かれました。
やはり前回女が手を引き呼んでいた”狛治”という名前は、猗窩座が人間だった頃の名前でしたね。
そしてその女は恋雪でした。
まだ猗窩座の過去の話は終わっていませんが、ここまでだと凄く切ないお話です。
病に伏せる父のため薬を買おうと、栄養のあるものを食べさせようと、盗みを繰り返す狛治。
そんな狛治に、真っ当に生きてくれ、すまなかった、と遺し首を吊った狛治の父。
狛治の「貧乏人は生きることすら許されねえのか」という言葉が、頭から消えません。本当に切ないです。
狛治はその後、慶蔵と恋雪に出会い環境がガラッと変わった訳ですが、どうなっていくのでしょうか?
次回も乞うご期待です!