この記事では『鬼滅の刃』の151話のネタバレと感想をお伝えしていきます。
『鬼滅の刃』151話のネタバレ
父の教え
父は感情の起伏が殆ど無くいつも穏やかで、植物のような人だった。
病死する直前でもそれは変わらず、父を思う時浮かぶのは、柔らかな笑顔、そして落ち着いた声だ。
年に一度年の始めに代々竈門家が行ってきたヒノカミ神楽は、日没から夜明けまで踊り続ける過酷なものだった。
全部で十二ある型を夜明けまで、何百何千何万と繰り返す。
そんな神楽を父は、辛いと思ったことはない、と言った。
加えて、
大切なのは、正しい呼吸と正しい動き、最小限の動作で最大限の力を出せば、段々頭の中が透明になってくる。
初めは踠き苦しむが、弛まぬ努力を続ければ、やがて光明が差す道が開ける。
そして頭の中が透明になると”透き通る世界”が見え始める。
これは、力の限り踠いて苦しんだからこそ届く”領域”だ。
とも言っていた。
見取り稽古
父が病死する十日前。
熊が人を襲う事件が一つ向こうの山で起き、家の周りに鈴付きの縄を張り巡らしていた。
真夜中に突然目を覚ました父は、俺を起こしついて来いと言った。
外に出ると、九尺はあろうという巨大な熊が、鈴の向こう側に立っていた。
父は鈴を鳴らさぬうちから気配に気づいたらしい。
病気の父は、斧一本で熊と対峙していた。家には猟銃がないからだ。
俺の家族に危害を加えるものは、何であろうと容赦しない。警告を聞かない場合、命を奪うこととしている。
父はそう言うと、斧を構えた。
グオオオオ! チリィン!
人間の胴体ほどの太さの熊の首が、鈴の音と共にコトンと落ちた。
目では追えなかったけど、瞬きの間に二回斬り込んだと思う。でなければあの斧で首を落とすのは不可能だ。
父の匂いは、首を斬る前後で少しも揺れなかった。恐怖もなく怯みもせず殺気も放たずただいつも通り。
ちゃんと見たか。今見たことを忘れるなよ。
振り返りそう言う父に、俺は涙を流しながら抱きついた。
(あれは見取り稽古だったんだ。”透き通る世界”が見える父さんの体捌きが学べるよう。)
炭治郎は父の教え、そして見取り稽古をさせてくれたあの日の事を思い出し、そう思うのでした。
確信
炭治郎は確信します。
(わかってる父さん。だからあの時、猗窩座の胴への吸い付くような不可避の一撃を躱せたんだ。)
(多分あの一撃は俺の命を奪うものだった。義勇さんと代わる代わる技を出し休息を取りつつ、
致命傷になるような一撃からは庇ってもらっていたけど、あれは義勇さんでも間に合わなかった。)
(だけどあの時一瞬だけ感じたんだ。一瞬だけ入れた。あの世界。透き通る世界。)
(体が透き通って見えた。回避。それだけに集中して他の感覚は閉じた。)
(未だかつてない程速く動けた。急げ。義勇さんが相手をしてくれているうちに。)
(これを使いこなして猗窩座に勝つんだ!!!)
『鬼滅の刃』151話の感想・考察
151話では、炭治郎と炭治郎の父二人の場面が多かったですね。
猗窩座の危うい一撃を躱せたことで、父の教えを思い出したようでした。
前回炭治郎が言っていた”あれ”とは”透き通る世界”だったんですね。
透き通る世界をどう使いこなして猗窩座に勝つのか、楽しみです!
反撃開始!!!
次回も乞うご期待です!