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平家物語何が面白くて人気なのか?どこよりも分かりやすく解説

アニメ『平家物語』の制作会社は『映像研には手を出すな!』や『ユーレイデコ』、劇場アニメ『夜は短し歩けよ乙女』などを制作したサイエンスSARU。

原作は言わずと知れた鎌倉時代の軍記物語『平家物語』です!

この作品に興味はあるけど「面白いの?」、「なぜ人気があるの?」、「どんな内容なの?」とまだ未視聴の方もいるでしょう。

今回はそのような方に向けて『平家物語』の魅力を熱く、解説していきます!

『平家物語』の何が面白くて人気なのか?

何が面白いのか?

それは、

古典文学である『平家物語』を知れる

という点です!

みなさまは『平家物語』にどのような印象をお持ちでしょうか?

私は正直なところ「めんどくさいなあ……」と思いつつ、国語の先生に言われて冒頭部分を頑張って覚えた記憶しかありません。

けれど、今回改めてこのアニメ『平家物語』を見て、大きくその印象が変わりました。

というのも、大変興味深く視聴出来たためです。

点数を稼ぐために嫌々覚えた文字列、文章では浮かび上がってこなかった数々の情景がそこに美しく、時には残酷に、克明に。

古典に対して苦手意識を持っている方であっても、引き込まれる内容なのではないかと思いますので、少しでも気になる方はぜひ1度視聴されてみてください。

あなたの視野を広げる1作がそこにあるはずです。

『平家物語』を見るとどういう気持ちになるのか?

アニメ作品を見る中では様々な感情を揺さぶられることになります。

では『平家物語』においては、どういった気持ちを抱くことになるのでしょうか?

それは、一言で言い表すと、

こういった物語だったんだ……

です!

私は普段からよく本を読むタイプの人間です。

特に多いのは小説。

様々な人物の登場や多様な出来事が巻き起こる内容はこの上なく面白く、心躍るものです。

しかし、そんな物語が大好きな私でも学生時代『平家物語』は楽しめる類の書籍ではありませんでした。

なぜか?

それはやはり、冒頭でも触れましたが、勉強や学習の一部として『平家物語』を認識していたから。

面白いものであるという可能性をそもそもこれっぽっちも見出していなかったためです。

けれど年を重ねて、沢山の月日を歩いてきて、今回改めて見てみると、そこにあったのは途轍もない魅力を秘めた日々の記録。

平氏の栄枯盛衰を描いている内容になりますので、心を晴れやかにするような明るいストーリーではありませんが、何かを確実に与えてくれる。

そんな作品となっていますので、心に余裕がある方はぜひ。

遠い過去に思いを巡らせることも時には悪くないはずです。

オススメできる人

  • 山田 尚子監督の作品が好きな人
  • クオリティの高い作品を求めている人
  • こだわりを感じられる作品を見てみたい人
  • 古典である『平家物語』の内容を知りたい人

オススメできない人

  • 小難しい話が苦手な人
  • 内容が硬めな物語が不得手な人
  • ハッピーな物語を求めている人
  • ファンタジー作品を探している人

『平家物語』のキャラクターを紹介!

ここでは登場回数の多い、主要なキャラクターを7人紹介します。

他にも個性溢れる魅力的なキャラクターが多数存在しますので、気になる方はぜひ視聴されてみてください!

びわ

青い右目で未来を見ることの出来る今作の主人公です。

父が琵琶法師であったこともあってか、琵琶を弾くことが得意であり、作中で度々演奏する姿が見られます。

名前 びわ
初登場回 第1話「平家にあらざれば人にあらず」
CV
(キャラクターボイス)
悠木 碧

平 重盛

平 清盛の息子にあたる人物です。

重盛も主人公・びわと同様、特殊な目を持っており、その左目では亡者を見ることが出来ます。

名前 平 重盛(タイラノ シゲモリ)
初登場回 第1話「平家にあらざれば人にあらず」
CV
(キャラクターボイス)
櫻井 孝宏

平 徳子

清盛の娘にあたる人物になります。

重盛とは兄妹の関係です。

物語の進行に応じて、高倉天皇(タカクラテンノウ)の妻、安徳天皇(アントクテンノウ)の母と様々な役割を担う存在へと変じていくキャラクターでもあります。

名前 平 徳子(タイラノ トクコ)
初登場回 第1話「平家にあらざれば人にあらず」
CV
(キャラクターボイス)
早見 沙織

平 清盛

平一門の実権を握っている人物です。

豪放磊落な性格、また強い権力欲の持ち主として描かれています。

名前 平 清盛(タイラノ キヨモリ)
初登場回 第1話「平家にあらざれば人にあらず」
CV
(キャラクターボイス)
玄田 哲章

後白河法皇

https://twitter.com/BavariyaHonpo11/status/1500634633074921473

平氏と協力し、院政を敷く法皇です。

清盛とは対立する間柄ですが、息子である重盛のことは重用しています。

名前 後白河法皇(ゴシラカワホウオウ)
初登場回 第1話「平家にあらざれば人にあらず」
CV
(キャラクターボイス)
千葉 繫

源 頼朝

伊豆国(イズノクニ)に流刑されていた源氏の武将です。

法皇の院宣(インゼン)によって、挙兵を決意することとなります。

名前 源 頼朝(ミナモトノ ヨリトモ)
初登場回 第6話「都遷り」
CV
(キャラクターボイス)
杉田 智和

源 義経

頼朝の弟です。

源氏の総大将として多数の活躍を見せます。

名前 源 義経(ミナモト ヨシツネ)
初登場回 第9話「平家流るる」
CV
(キャラクターボイス)
梶 裕貴

『平家物語』を見るべき3つの理由

数えきれないほどの魅力を抱えている『平家物語』。

ここでは『平家物語』を見るべき理由を数ある中から3つに厳選して、紹介いたします!

気になる点がありましたら、ぜひご視聴されてみてください!

制作会社がサイエンスSARU!

みなさまは「サイエンスSARU」というアニメ制作会社をご存知でしょうか?

私はあまり聞き馴染みのない名前だったため、調べてみたところ、2023年に10周年を迎えたばかりのまだ比較的若いアニメ制作会社であることが判明しました。

にもかかわらず、以下の表を見てもらいますと分かるように、いくつもの話題作を連発!

国内外で数々の賞に輝いているアニメを複数作品抱えているのです。

もし、お好きなアニメや気になるアニメが入っていましたら、ぜひ今作『平家物語』もご覧ください。

表内の作品に負けずとも劣らない優秀なアニメがあなたを待ち受けているはずです。

制作年 タイトル ※劇場アニメ含む。
2017年 夜は短し歩けよ乙女
2017年 夜明け告げるルーのうた
2019年 きみと、波にのれたら
2020年 映像研には手を出すな!
2022年 ユーレイデコ
2022年 犬王
2022年 四畳半タイムマシンブルース

※サイエンスSARUの作品情報ページ(https://www.sciencesaru.com/works)より一部抜粋。

『けいおん!』などで名を馳せた山田 尚子さんが監督!

山田 尚子さん。

それは近年頭角をめきめきと現しているアニメ監督のこと。

以下の表を見てもらうと分かりますが、一大ムーブメントを巻き起こし、バンドブームのきっかけを作った『けいおん!』シリーズ。

コアなアニメファンから今なお評価の高い『たまこまーけっと』シリーズ。

原作漫画を丁寧に描き、数多くの感動を呼んだ『映画 聲の形』。

それら全ての作品の監督を担っているのが、山田監督その人なのです。

歩みを止めること無く進化を続ける山田監督のTVアニメ新作。

それが今回の『平家物語』。

色彩豊かに蘇る『平家物語』をぜひお楽しみください。

制作年 タイトル ※劇場アニメ含む。
2009年 けいおん!
2010年 けいおん!!
2011年 映画けいおん!
2013年 たまこまーけっと
2014年 たまこラブストーリー
2016年 映画 聲の形
2018年 リズと青い鳥

古典である『平家物語』に興味が沸く!

中学生、あるいは高校生のとき、みなさんは国語系統の科目は好きでしたでしょうか?

私は現代の文章に近しい、あまり読み辛くない内容、捉えやすい物語のものはわりかし好んでいましたが、古文・漢文ともなるといやはや……。

テストで点を獲得するための知識として、一応の修得はしましたが、面白いものだとは当時は全く思うことが出来ませんでした。

しかし、今回改めてアニメ『平家物語』を見て、思ったことが1つ。

それは、

あれ、結構面白いのでは?

ということです。

歴史や日本史といった教科で見知った人物に数々の戦い。

それらが緻密なアニメーションで、色彩を伴って動いているのです。

漠然とした苦手意識がある方であっても、娯楽として見てみると思いの外興味深く見られますので、一度ご覧になってみてはいかがでしょう。

視聴がきっかけとなって、古典を好きになる未来があなたを待ち受けているかもしれませんよ。

『平家物語』のあらすじを紹介!

ここではアニメ『平家物語』のあらすじを紹介いたします。

気になる内容、惹かれる要素がありましたら、ぜひ視聴してみてください!

第1話「平家にあらざれば人にあらず」

平家に対する悪口を取り締まる禿(カブロ)の登場、琵琶法師の少女・びわの父の死、平 重盛の登場などの内容が描かれています。

第2話「娑婆の栄華は夢のゆめ」

歌と舞を演じる白拍子(シラビョウシ)の登場やびわと重盛が恐れるものの告白、重盛の妹である平 徳子の輿入れなどの内容が描かれています。

第3話「鹿ケ谷の陰謀」

厳島神社への到着や山法師(ヤマホウシ)による強訴、重盛のある決断などの内容が描かれています。

第4話「無文の沙汰」

徳子の懐妊と出産や平 盛子(タイラノ モリコ)の死、重盛との別れなどの内容が描かれています。

第5話「橋合戦」

後白河法皇の幽閉や安徳天皇の即位、以仁王(モチヒトオウ)の挙兵などの内容が描かれています。

第6話「都遷り」

平 敦盛(タイラノ アツモリ)の登場、源 頼朝の挙兵、富士川の戦いなどの内容が描かれています。

第7話「清盛、死す」

安徳天皇の父・高倉上皇の崩御や平 清盛の死、木曽 義仲(キソ ヨシナカ)の登場などの内容が描かれています。

第8話「都落ち」

母探しの旅に出るびわの様子や俱利伽羅峠(クリカラトウゲ)の戦い、静御前(シズカゴゼン)の登場などの内容が描かれています。

第9話「平家流るる」

平 清経(タイラノ キヨツネ)の最期やびわと母の再会、源 義経(ミナモトノ ヨシツネ)による鵯越の逆落とし(ヒヨドリゴエノサカオトシ)などの内容が描かれています。

第10話「壇ノ浦」

平 維盛(タイラノ コレモリ)の出家や義経と静御前の出会い、那須 与一(ナスノ ヨイチ)の登場などの内容が描かれています。

第11話「諸行無常」

イルカの大群の登場や平 時子(タイラノ トキコ)の決断、平氏の最期などの内容が描かれています。

最後に

ここまで『平家物語』の魅力を語ってきましたが、いかがでしたでしょうか。

私は基本的に暗い話は好きではありません。

どうにも気持ちがどんよりとしてしまうためです。

それゆえに太宰 治の『斜陽』や村上 龍の『コインロッカー・ベイビーズ』などは、優れた作品だとは思いますが、この上なく苦手。

何か大きな契機でもない限りは、生涯再読することはないだろうと思います。

しかし、今作『平家物語』は最後まで走り切ることが出来ました。

かなり辛い内容にも関わらず、です。

これは恐らくではありますが、個人的に「アニメであったから」という部分がとても大きいと感じています。

文を追わずとも流れていく映像、頭の中に思い描かずとも耳に入ってくる登場人物の声。

そういった要素がある種、救いだったのです。

そのため私と似たような感覚をお持ちの方にはぜひ見ていただきたいと感じます。

辛く厳しい内容であっても、それに耐えうるアニメ。

ぜひご視聴ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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