うみべの女の子

うみべの女の子は面白い?4つの見どころとオススメできる人できない人!

浅野いにお作品の中でも、純度の高い恋愛作品「うみべの女の子」。

中学生男女の恋愛を丁寧に描いた今作は、実写映画化されるほどに人気の高い作品です!

距離が縮まったり離れたりすれ違ったり、思春期の揺れ動く心がリアルに描かれていて、気付けば一気読みしちゃってた!という人が多い作品です。

ストーリーや背景、何もかもこだわり抜かれており、ファン人気も高い作品です。

そんなうみべの女の子の魅力を、浅野いにおファンの私が解説していきます♪

うみべの女の子の基本情報とあらすじ

まずはうみべの女の子の基本情報とあらすじから!

うみべの女の子は中学生男女の恋愛を丁寧に描いた恋愛作品です。

冒頭からセックスシーンがあり、性描写が多いのが特徴です。

しかし、性描写がメインではなくあくまで”恋愛もの”であり、2人の行末が気になってページを捲る手が止まらない作品です!

うみべの女の子の基本情報

コミック原作者 浅野いにお
出版社 マンガ・エロティクス・エフ
ジャンル 恋愛

あらすじ

中学2年生の佐藤小梅(さとうこうめ)は、憧れの三崎先輩に強制フェラを強いられ恋心を踏みにじられます。

そのあてつけに、同じクラスの磯辺恵介(いそべけいすけ)と初めて体の関係を持ちます。

2人は学校での交流はあまりなく、この関係も周囲には内緒にしています。

初めての事後、海辺で磯辺は小梅に好意を伝えますが、あえなく拒絶されてしまいます。

体の関係から始まった男女は、心を通わせることはできるのでしょうか?

中学生男女の思春期の恋愛を丁寧に描いた珠玉の恋愛作品。

うみべの女の子の人気の理由と見どころ4つ!

うみべの女の子は普通の恋愛ものとはわけが違います!

他の恋愛ものよりも圧倒的に純度が高く、思春期の淡い恋を連想させます。

また、ストーリー展開はもちろんですが、背景などとにかく丁寧に描き込まれていて、見どころ満載の作品です♪

そんなうみべの女の子の魅力をより詳しく解説していきます!

①他の作品とは一味違う、浅野いにおが描くウブな恋愛

皆さんの初恋は何歳くらいですか?

男女を平均すると中学生の時が実は1番多いのではないでしょうか?

うみべの女の子はそんなウブな中学生のもじもじした恋愛を描いた作品です…と言いたいところですが!

うみべの女の子は事後のシーンから物語が始まるのです!

メインのキャラクターである小梅と磯辺はまだ中学生。

中学生の事後シーンが読める漫画なんてそうそう無いですよね(笑)。

静かな始まりに見せかけて、冒頭からインパクトのある始まりで惹き込まれます!

なぜ事後シーンをスタートにしたのか?

そもそも、うみべの女の子は構想の段階では「告白から最終的にセックス」というオーソドックスな流れにする予定でした。

中学生のモジモジした恋愛を描き、最後に1話まるまるセックス…という大胆なコンセプトにするつもりだったそうです。

しかし、いざ始めると行き詰まってしまい、試しに事後シーンから描いてみたら上手くいったんだとか。

「最終的にセックス」ではないからこその純度の高い恋愛作品

事後シーンから描いたことにはもう1つ別の理由があります。

それは

「最終的に告白」というストーリこそ、より純度の高い恋愛と感じたからです。

「最終的にセックス」の恋愛ものはたくさんありますよね。

しかし、浅野さんは体の関係から始まった2人がどうわかり合っていくかに興味を持ったそうです。

この自由な発想が浅野いにお作品の醍醐味ですよね。

いつも私達読者の度肝を抜いて楽しませてくださいます♪

普通の恋愛ものに飽きた!そんな方にオススメしたい作品です。

②モノローグが封印し、甘えなしで読めるものを目指した作品

浅野さんの作品では、黒ベタバックに白字でモノローグが書かれていることが多いですよね。

状況の整理やキャラクターの心理描写が綴られており、ストーリーを分かりやすく誤読のないようにしてくれます。

昨今ではこのようにモノローグがつらつら書かれた作品が多いですよね。

しかし、

うみべの女の子では、冒頭以外のモノローグが封印されています。

モノローグを封印するということは、絵で状況や心情などを全て説明するということになります。

それは、漫画家といえでも中々出来ることではないですよね。

しかし、「甘えなしで読めるものが描きたい」という浅野さんの思いから、うみべの女の子はモノローグを封印し、挑戦的な作品になっています。

髪型ひとつも心理描写の物差しになる

モノローグがないことで、絵の中の全てが登場人物達の心理描写になりえます。

例えば、磯辺の心理描写は髪型に反映されています。

初期は中学生らしく大人しい髪型ですが、後々ワイルドに変化していきます。

このように、髪型1つにも大切な情報があるので、絵の描き込みがとんでもないです!

どの作品ももちろんそうですが、うみべの女の子は特に表情が細かく描かれています。

子どもらしいあどけない表情の中に、思春期の悩みを抱えている様子が伝わってきて、改めて浅野さんの画力に驚かされました。

ぜひ、細かいところまでじっくり目を凝らして、ゆっくり時間をかけて読んでみてください♪

②背景の描き込みも素晴らしい!

うみべの女の子は、タイトル通り海がたくさん登場する作品です。

舞台設定は茨城県大洗町、浅野さんが茨城出身だったからなんだとか。

浅野いにお作品は、とにかく背景が凝っていることで有名ですよね。

おやすみプンプンの街並みは手描きとは思えないほど、リアルでした…!

うみべの女の子は海辺の町の風景が、美しく描かれています!

光の様子など、浅野さん自身も納得のいく出来なんだそう!

部屋に差し込む光で事後の2人の気だるい空気感を出したそうで、これはもう漫画の域を超えているなと思いました(笑)。

良い意味で、1コマ1コマの芸術性が高すぎます…!

今回のうみべの女の子では、光の表現がほぼ完成形に近い表現ができたそうで、ついつい背景に目がいってしまうほど美しいです。

また、デジタルを用いた箇所は写実的さだけでなく漫画らしさも少し残して、絶妙なラインを狙っているんだとか。

丁寧に練られたバランスが、この作品の魅力を倍増させています!

ちなみに、プンプンで東京の街並みばかり描いたからうみべの女の子では反動で畑などを描きたくなったため、このような海辺の町が舞台になったそうです!

ぜひ背景にも注目して作品を楽しんでいただきたいです♪

③漫画がミュージックビデオのように楽しめる!?

うみべの女の子では、作中にはっぴいえんどさんの「風をあつめて」が登場します。

後半クライマックス付近では、絵に合わせて歌詞が書かれていて、

音楽を流しながら読むと、ミュージックビデオのように楽しむことができます!

演出が粋すぎますよね〜!

風をあつめてはのんびり穏やかな曲調ですが、ストーリーの展開はクライマックスで盛り上がっているので、そのコントラストも面白いです!

なぜはっぴいえんどの「風をあつめて」が選曲されたのか?

はっぴいえんどの「風をあつめて」は、少し昔の曲で若干マイナーっぽい感じの曲ですよね。

知ってる人は知ってる!みたいな感じで、そこがうみべの女の子のストーリーにとって重要なポイントになっています。

しかし、実は最初はこの曲を使う予定ではなかったんだそうです。

元々は洋楽を使う予定だったのですが、洋楽は許可を取るのが難しいようでこの曲になったんだとか!

また、風をあつめての歌詞は情景描写が多いです。

そのため、感情のイメージが聴き手に委ねられていることも、どんなシーンにも当てはめやすいことから、使いやすい曲になっています。

実写映画では実際にミュージックビデオのようになっていて、とても良かったです…!

歌詞が書かれているシーンは見どころの1つになっているので、ぜひじっくり曲を流しながら楽しんでください♪

実写映画の評判は?原作とどっちを見るべき?

うみべの女の子の実写映画は2021年8月20日に公開されました!

評判はそこそこ良い方です!

原作ファンからも「原作に忠実で良かった」と評価されています。

さらに、原作を見たことない人も「面白かった」と評価されている人が多い印象です。

ただ、私が見た率直な感想は「原作より物足りなかった」という印象でした。

浅野さんが今作を描くにあたって、モノローグを封印したことは先ほどお伝えしました。

それにより、漫画の絵は構図や表情が緻密に計算されていて、絵の情報だけで何を伝えたいのかが分かるくらい丁寧に描かれています。

一方、映画版では2人の会話シーンの画角の工夫が少ないように感じました。

「ここはこんなに引きで撮るんだ…」と漫画よりインパクトが薄いなと感じます。

しかし、セリフや展開は原作に忠実なので、漫画を読むのが苦手な人には映画もオススメです。

浅野いにお作品を初めて読む人にオススメしたい!

「浅野いにお作品を初めて読むなら何が良い?」

「浅野いにお読んでみたいけど、どれから読めば良いのか分からない」

そんな方へ、私はうみべの女の子を強くオススメしたいです!

その理由を説明させていただきます。

浅野いにおの有名な作品といえば、「おやすみプンプン」や「ソラニン」、「デデデデ」などが挙げられます。

しかし、ソラニンは最近の作風とは異なりますし、おやすみプンプンやデデデデは巻数が多く、合わなかったときショックが大きいですよね。

その点うみべの女の子は、巻数も少ない上作風も浅野いにおさんらしいので、「うみべの女の子がハマらなければ他の作品は難しい」と判断できます。

なので、浅野いにお作品で何を読んだら良いか分からない!という人にこそ、うみべの女の子をオススメしたいです♪

うみべの女の子をオススメできる人できない人

ここまでうみべの女の子の人気の理由や見どころなどについてお伝えしてきました。

ピュアかどうかは置いておいて、”恋愛”が真っ直ぐに描かれた今作は、特に若い女性に人気のある作品です!

「磯辺君が好き!」「かっこいい!」という感想が多く、そういった点からも女性からの支持が熱いようです。

うみべの女の子は恋愛ものなので、女性にオススメなのはもちろんなのですが、他にもオススメできる人できない人について簡単にまとめてみました!

オススメできる人

  • 特に女性
  • 恋愛ものが好きな人
  • 普通のラブストーリーでは物足りない人!
  • ラブコメより考えさせられる深い作品が読みたい人

オススメできない人

  • 恋愛ものに興味がない人
  • 性描写が苦手な人

恋愛をテーマにした作品は、世の中に溢れていてどれもこれも見たことある展開だなと感じることはないですか?

うみべの女の子は、そんなマンネリに新鮮さを与えてくれる作品です!

学生時代の未熟な恋愛を丁寧に描いていて、恋愛ものが好きな方には絶対見ていただきたい作品です!

一方で、露骨な性描写が何度かありますので、苦手な方は難しいかもしれません。

まとめ

いかがでしょうか?

うみべの女の子の人気の理由や見どころについてまとめてみました!

うみべの女の子はラストで意見が分かれることが多く、作品を読んだ後誰かと感想を語り合うのも楽しい作品です♪

ぜひ「風をあつめて」を聴きながら、ゆっくり読んでみてくださいね!

最後までお読みいただき

ありがとうございました!

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