ソラニン

ソラニンは面白い?7つの見どころとオススメできる人できない人!

浅野いにお作品の中でも特に人気の高いソラニン。

「ロックバンドで成功したい」という夢を追いかける若者達を描いたソラニン。

とても情熱的で青春の血がたぎるような作品です!

「夢を追いかけたあの頃の葛藤」をリアルに描いていて、どんな世代の方もきっと共感できるところがあると思います。

そんな不朽の名作ソラニンの人気の理由と見どころを、浅野いにおファンの私が解説させていただきます!

ソラニンの基本情報とあらすじ

まずはソラニンの基本情報とあらすじから!

ソラニンは原作者・浅野いにおさんが初めて週刊誌に挑戦した作品。

また、ご自身もロックバンドの経験があるようで、「いつかバンドものを描きたい」とずっと温めていた切り札のようなものだったそうです。

原作コミックは累計90万部も売り上げ、2010年には実写映画化、2017年には11年後のストーリーを加えた超エモい新装版も発行され、10年以上愛され続けていることが分かります。

ソラニンの基本情報

コミック原作者 浅野いにお
出版社 週刊ヤングサンデー
ジャンル ロック/青春/恋愛

あらすじ

アルバイトをしながら、大学の軽音サークルで知り合った仲間とバンドを続ける種田。

都内の会社でOLとして働く芽衣子。

交際中の2人は芽衣子の借りているアパートで同棲していました。

ある日、芽衣子は会社で嫌なことがあり早退して帰ってきます。

「仕事辞めちゃおうかな」とぼやく芽衣子に、種田は「辞めちゃえば?2人ならなんとかなるよ」と声を掛けます。

次の日芽衣子は辞表を提出しますが、しばらく自由に暮らしてみると存外楽しくないことに気づき始めます。

人生についてあれこれ悩み始めた芽衣子は、種田にバンドの夢を真剣に追いかけてほしいと伝えます。

そうして種田はアルバイトを辞めて、真剣に音楽を始めますが…?

つまらない仕事と諦めきれない夢、安定した収入と不安定な生活。

夢を追いかける若者達のリアルな青春物語です。

ソラニンの人気の理由と見どころ7つ!

今叶えたい夢を持っている人、かつて叶えたい夢があった人。

夢を追いかけた経験はきっと誰しもありますよね。

ソラニンは夢を追いかけた経験のある全ての人が共感できる作品です。

こうやって守りたいものが変わっていくんだ…という切ない感情にぎゅっと胸が締め付けられます。

そんな切なくも前向きな気持ちになれるソラニンの魅力を詳しく解説していきます!

①夢を追いかけるリアルな20代の姿が共感できる

ソラニンの登場人物にはいろんなタイプが登場します。

大きな夢や目標がなく、敷かれたレールの通りに無難な職業を選ぶ人。

かつての夢を諦めきれず、ずるずるどっちつかずの生活を送る人。

夢を諦めない人。

夢を諦めて家業を継いだ人。

夢を追いかける人を見守る人。

夢を叶えた人。

皆それぞれ悩んで選択して、その選択に納得できなくてまた苦しんで。

きっとこの中のどれかにあなたがいるのではないでしょうか?

かつての自分を見つけて、

懐かしいような寂しいような切ない気持ちが込み上げてきます!

ソラニンは原作者・浅野いにおさんが20代の頃に描かれた作品。

「この作品に価値を見出すなら、20代に描けたことだけだ」と浅野さんはインタビューで語られています。

20代の頃にしか書けなかった青臭さい表現が描かれていて、今だったら絶対描けない作品なんだそう。

20代の頃に書いてくださった奇跡に感謝です…!

あの頃の葛藤を思い出しながら、エモい気持ちを味わってください!

②コミック版はモノローグが豊富でどんな方でも読みやすい

浅野いにおさんの初期あたりの作品は黒のベタ塗りに、白地でモノローグが語られているものが多いです。

しかし、最近の作品に近づくにつれて、「モノローグに甘えず、絵だけで伝えたい」という思いからモノローグはほとんど無くなっています。

私は最近の作風も大好きで、浅野さんの描くキャラクター達が「今どんなことを考えているんだろう」と考える時間が楽しいです。

私もまだまだ読み手として未熟なので、ミスリードが怖いなと思う部分もありますが、様々な読み方ができるのも面白いなと思います。

しかし、

ソラニンは初期に近い頃の作品なので、モノローグが多くて読みやすいです。

普段あまり読書をしない方だと、モノローグが全くないとよく分からないと感じてしまいがちですよね。

しかし、ソラニンはキャラクターの感情や状況が細かくモノローグで書かれているので、ミスリードを恐れずに安心して読むことができます。

もちろん実写映画も分かりやすく作られていて素敵ですが、コミック版のモノローグを読むとより作品への理解が深まります。

普段は映像派の方も一度コミック版も読んでみていただきたいです!

③実写映画版の宮崎あおいさんがとにかくかわいすぎる!

宮崎あおいさんって…めちゃくちゃかわいいですよね!

熱狂的なファンも多いのではないでしょうか?

結婚されお母さんにもなられたそうですが、いくつになっても少女のようなかわいらしい雰囲気をお持ちで、魅力的な女優さんです!

そんな女優・宮崎あおいさんが24歳だった頃の姿がソラニンでは見ることができます!

芽衣子がとにかくハマり役で最高です!

宮崎さんの持つ少女のような雰囲気が、素朴な女の子である芽衣子にぴったり合っていて、キャスティングに感動しました!

演技も自然で素晴らしくて、何度も繰り返し観ています。

芽衣子の笑顔をそのまま実写化したような再現度にいつも驚かされ、きゅんとします(笑)。

クライマックス付近では、なんと宮崎さんの歌唱シーンも!

歌うことが苦手だったという宮崎さんですが、苦手を克服したいと頑張って練習されたそうです。

最後は喉がガサガサになったそうですが、その甲斐もありクライマックスのバンドシーンは目を離さずにはいられない素晴らしいシーンに仕上がっています!

魂の込められた歌声には、何度も目頭が熱くなります。

宮崎あおいさんファンは必見の作品です!

④実写映画版クライマックスの演奏シーンが感動する!

先述した通り、ソラニンではクライマックスにバンド演奏シーンがあります。

不完全な演奏なのに、何度も心を揺さぶられて自然と涙が溢れてきます!

インディーズのバンドなので、決して上手い演奏というわけではないのですが、何度見てもうるうるしてしまいます。

芽衣子が髪を乱して汗も気にせずマイクに向かう姿や最後の切ない表情、メンバー全員が一生懸命に演奏している姿に感動します。

不完全な演奏でもこんなに感動するのは、きっとメンバー全員が同じ想いを持っているからなんだなと思うと、思い出すだけで泣けます…!

音楽はテクニックだけが全てではないんだと、気付かされる作品です。

ロックやバンド好きにはたまらないシーンとなっていますので、ぜひ実写版もご覧ください!

⑤芽衣子がギターを持つシーンはよく見るべし!

女の子がギターを弾く作品は、それだけで珍しいですよね。

しかし、ソラニンでは女の子が男性用ギターを弾いていて、さらに珍しい作品なんです。

この手の作品は、女の子に合わせてギターを本来より小さく描いてしまい、違和感を感じることが多いそう。

しかし、浅野さんはその違和感が嫌で、芽衣子が持つギターのサイズ感にはこだわったそうです。

芽衣子が初めてギターを持ったときの見せ絵に注目です!

かなりギターが大きめに描かれていて、アンバランスさがなんかかっこいい…。

浅野さん自身、意識するあまり大きく描きすぎたそうです(笑)。

コミック版ソラニンの見せ場の1つでもある大切なシーンですので、ぜひじっくり見てみてください!

⑥キャラクターのセリフがかっこよくて刺さる!

浅野さんの作品の中で、ソラニンは少し異色な印象があります。

爽やかで前向きな作風で、おやすみプンプンから来た人は面食らう方も多いのではないでしょうか?

そんな万人受けする作品・ソラニンには心にぶっ刺さるかっこいいセリフがたくさんあります!

一部ご紹介させていただきます♪

…その時、どうしてくれるの?一緒に死んでくれるの?

このセリフは芽衣子が種田にバンドという夢を真剣に追いかけてほしいと伝えた時の種田のセリフです。

種田の真剣さや言葉の重みに、これまでの2人の関係が変化していく様子が分かります。

「よく分かんないけどなんか痺れる!」そんなかっこよさです。

人が真剣になった時は、黙って見ててあげようよ。

恋愛は自分達で起こした奇跡なんだから、最後まで絶対に投げちゃだめだよ!!

(全て新装版ソラニンより)

いかがでしょうか?

下2つも前向きで素敵なセリフですよね、大好きです!

この他にも素敵なセリフがたくさんありますので、ぜひコミック版でじっくり楽しんでください♪

⑦アジカンさんのソラニンがかっこよすぎる…!

実写映画版ソラニンが公開されるにあたって、ASIAN KUNG-FU GENERATION(アジカン)さんがソラニンのメインテーマを書き下ろして楽曲提供をされています。

実はその曲の歌詞は原作にも登場していて、浅野さんがバンドをされていた頃に書かれた歌詞なんです!

ソラニン連載当時は、バンド系の作品は歌詞を出さない作品が多かったこともあり、浅野さんはコミックに歌詞を載せることをかなり悩んだそう。

しかし、担当編集の方が普段からおっしゃっていた「漫画を描くなら恥ずかしがるな」という言葉を思い出して載せることに決めたんだとか。

ストーリーにぴったりの爽やかな曲調で、繰り返し聴いてしまう曲です!

この歌詞は元々浅野さんがバンドをされていた頃に、彼女に振られた友人に向けて慰め1割、嫌がらせ9割のような感じで別れの曲を書いたそうです(笑)。

アジカンさんの曲とは別に、オリジナルの曲もついていたそうですよ!気になりますね♪

タイトルのソラニンにもアジカンさんが絡んでいます。

そんな思い入れたっぷりのアジカンさんのソラニンをぜひ聴いてみてくださいね♪

コミックは新装版を買うべき?

ソラニンのコミックは、元々発行されていた全2巻とは別に、11年後に『新装版』が出ています。

こちらは2巻ではなく、分厚い1冊の単行本になっており、パッケージも変わっています。

新装版の表紙ももちろん素敵ですが、初期の表紙も味があって素敵です♪

どちらも多摩川が描かれているそうです。

新装版は何が違うのか?

新装版はなにも表紙が違うだけではありません。

  • 続編29話+書き下ろし短編が収録
  • 浅野いにおさんのあとがきが収録

大きな違いはこの2つになります。

どう考えても新装版を買ったほうがお得ですよね♪

初期の2冊はコレクター向けになりそうです!

ただ、私は初期の裏表紙が結構気に入っているので、できれば見ていただきたいな~とも思います!

また、新装版に比べて初期は小さめのサイズなので、軽くて持ちやすくいのもいいなあと思います!

ソラニンをオススメできる人できない人

ここまでソラニンの人気の理由や見どころなどについてお伝えしてきました。

ソラニンは浅野さんの作品なの中でも読みやすく、万人受けする作品です。

特にオススメできる人、そうでない人をまとめてみました。

オススメできる人

  • 音楽が好きな人
  • ロックやバンドが好きな人
  • ギターが好きな人
  • 叶えたい夢がある人、あった人
  • 自分の青春にけじめがつけられなくて悩んでいる人
  • 前向きなストーリーが好きな人

オススメできない人

  • 冒険ものやバトルものが好きな人

ソラニンはリアルな若者の青春を描いた作品です。

そのため、ファンタジー要素はなく、バトルや戦闘シーンを好む方は趣向が合わないかもしれません。

しかし、どんな方でも共感できる作品だと思いますので、騙されたと思って一度見ていただけたらいいなと思います!

まとめ

いかがでしょうか?

ソラニンの人気の理由や見どころについてまとめてみました!

ソラニンは自分の青春にどう始末をつけるかをテーマにした作品です。

夢を諦めることは決して格好悪いことではなくて、大切なものの優先順位が変わったということなんだなと感じた作品です。

心に残る素敵な作品ですので、ぜひ見てみてくださいね!

最後までお読みいただき

ありがとうございました!

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