EVOL

EVOLは面白い?5つの見どころとオススメできる人できない人!

現代に生きる私たちを等身大に描いた「EVOL」。

子供から大人まで、誰もか共感しっぱなしの最高に面白いダークヒーロージュブナイルです。

配信ドラマ化も決定しており、豪華なトリプル主演の3人にも注目が集まっています。

ヒーローとヴィランが強調されて描かれているEVOLは、アメコミ好きにはたまらない作品です。

そんなEVOLの魅力と見どころを徹底解説していきます!

EVOLの基本情報とあらすじ

まずはEVOLの基本情報とあらすじから!

EVOLは月刊コミックビームで現在も連載中の作品です(2023年8月現在)。

コミックス1、2巻は同時発売されており、現在は6巻まで発行されています。

2023年秋には、DMM TVオリジナルドラマとして配信ドラマ化が決定しています。

EVOLの基本情報

コミック原作者 カネコアツシ
出版社 月刊コミックビーム
ジャンル 異能/ファンタジー/アメコミ/ヒーロー/アンチヒーロー

配信ドラマトリプル主演

  • 青木柚さん /(児玉ノゾミ)
  • 伊礼姫奈さん /(土屋アカリ)
  • 服部樹咲 /さん(新山サクラ)

あらすじ

主人公のノゾミは、社会に絶望し自殺未遂をして病院に入院することになりました。

そこには他の自殺未遂者達が集まっており、彼らは再び自殺をさせないように監視されて暮らしていました。

入院したその夜、ノゾミは自分が指先で小さな穴を空けるという、ささやかな能力を手に入れたことに気づきます。

そんなある日、アカリという少女が「家に帰りたくない」と自宅療養を拒んだことをきっかけに、サクラという少女と3人で病院を抜け出す計画を立てます。

ノゾミの他にアカリとサクラも異能力を持っており、その力で無事監視から逃げ切った3人はワルモノ”EVOL”となって、世界に叛逆し始めます。

現代に生きる若者たちの悩みを等身大に描いた、ダークヒーロージュブナイル。

EVOLの5つの魅力と見どころ!

私が初めてEVOLという作品に出会ったのは本屋でした。

背表紙があまりにもイカしていて、初めて”一目惚れ”という感情で漫画を買いました。

装丁はもちろんですが、帯コメントのワードセンスも素敵で、

”だから僕達は、『世界』を殺す”

そんな帯コメントと3人のダークヒーローのイラストに痺れ、気づいたら大人買いしていました(笑)。

現代に生きる人々の、心の悲鳴を等身大に描いていて、読んでいて苦しくなるシーンもありますが、ハッピーエンドを求めてページを捲る手が止まりません…!

そんなEVOLの魅力と見どころを詳しく解説していきます!

①カネコアツシの作風としては珍しい

漫画家・カネコアツシさんの作品といえば、バケモノみたいな人間が登場すことが多いですよね(笑)。

あの狂気的な雰囲気がなんだか癖になってしまう方も多いのではないでしょうか。

しかし、実はEVOLはちょっと違った作風になっています。

EVOLは若者の感情をありのままに、真っ直ぐに描いた作品

カネコさんは、キャラクターの感情を真っ直ぐ描くことが多くないそうで、いつもちょっと斜に構えて描いてしまうんだとか。

しかし、EVOLでは誰もが自分のこととして捉えて欲しいという思いから、いつもと違った作風になっています。

いつものカネコアツシさんをご存知の方は、少し驚く作風になっています。

そうはいっても、カネコさんの漫画家としての軸までもがブレているわけではありません。

カネコさんは漫画を描く軸として、”あらゆる物事の境界線を揺らしてみたい”という思いがあり、今作でもしっかりそれが通っています。

EVOLでは、わかりやすい正義とわかりやすい悪を描きながらも「本当にそうなんだろうかか…?」とざわざわした気持ちにさせられます。

カネコアツシファンは必見の作品です!

②まるでグッズ!?かっこいい装丁に見惚れる!

先ほどもちらりと触れたように、EVOLは装丁がとてもかっこいいです!

描き込みすぎない表紙イラストや、背表紙からはみ出すほどどでかく書かれたEVOLのタイトル、痺れる帯コメント…。

どこを取ってもワクワクする装丁なのですが、中でもとびきりこだわりを感じるポイントがあるんです!

それは、

タイトルロゴのUV加工がステッカー風であまりにもかっこいい!

まるでイタズラでステッカーを貼ったようなデザインが かっこいいです!

このステッカーがグッズになったらいいな〜なんて希望を持たずにはいられません(笑)。

シンプルなイラストにド派手なステッカーというアンバランスさに惹かれます!

帯も毎回凝っていて、帯を捨てる派の皆さんも、EVOLだけはどうか捨てずに持っていて欲しい!そんな風に思わせるクオリティの高さです!

ぜひ、余裕がある方は単行本で集めてみてください♪

③自分のことのように感情移入してほしい作品!

先ほどちらりと触れましたが、EVOLが感情移入しやすい作品です。

主人公のノゾミはごく普通の男の子。

しかし、そんな彼は「男の子を好きになってしまった」という、周囲とのささいなズレから自殺を考えてしまいます。

また、アカリやサクラもまた同様に生まれながらにして理不尽な環境に身を置いており、それによって心が壊れていってしまいます。

家庭と学校という小さな世界しか見えない

思春期の心の揺れが描かれています。

周囲に馴染めなくても「決して自分が悪いわけじゃない」と思える

学生の頃は、学校という組織が自分にとっての全てに感じてしまいますよね。

大人になれば、自分の居場所は自分でいくらでも探しに行けることに気づけるけれど、社会に対して無知で無力な子供の頃はそれに気づくことができない。

誰しも思春期の頃は、”自分の居場所がない”、”生きていても意味なんかない、楽しくない”そういう風に感じたことが少なからずあるのではないでしょうか?

そんな思春期を生きる学生さんに特にオススメしたい作品です!

連載中の作品ですので、今のところは”救いがある”とも”元気がもらえる”とも、断言できませんが、うまくやれない自分自身を「決して自分は悪くない」と肯定してあげられる作品です。

ダークヒーローだからこそ、感情移入できる

正義のヒーローはいつでも前向きで、感情移入すると疲れてしまう時もあります。

ワルモノが抱く怒りや憎しみという人間らしい感情の方が、すっと心に入ってきやすいですよね。

EVOLはダークヒーローが主役だからこそ、感情移入しやすい作品になっています。

EVOLの3人は、ワルモノとして悪いことをたくさんしていきます。

しかしダークヒーローといえども、彼らははあくまで元は普通の少年少女。

根っからのワルモノではないので、「本当にこれでいいのかな」という、良心がみえる場面もあり、その人間らしさが面白い作品です。

④EVOLって何?由来がかっこいい!

ここまでEVOL、EVOLと繰り返してきましたが…。

「そもそもEVOLってなんだ?」と思っている方がいらっしゃると思います。

EVOLの由来について解説していきます!

EVOLの由来

EVOLの由来は『Sonic Youth』さんの同じアルバム名から引用されています。

カネコさん大好きなアルバムだったようですね。

ジャケット写真が特にお気に入りなんだとか。

洋楽なので馴染みのない方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的にはEVOLの雰囲気と親和性の高い曲に感じました。

気になる方は合わせて楽しむのもオススメです!

EVOLは綴りの間違いから生まれた?

「EVOL」は「EVIL」をわざと綴り違いにして、「EVOL」にしています。

「LOVE」の逆さ読みや「EVOLUTION」の略語として使われる言葉なんだとか。

このように

わざと間違えている感じがかっこいいんです!

そこに目をつけるカネコさんも素敵な感性をお持ちの方ですよね。

この綴り間違いは、今作のEVOLの中でも登場します!

ぜひ、由来と合わせてエモさも楽しんでくださいね♪

⑤色々な正義があって面白い

皆さんは自分の中に揺るぎのない正義が存在しますか?

私はいつもブレブレです…(笑)。

EVOLはそんな”正義”について追求した作品です!

色々な立場の目線から見た正義

EVOLでは、色々な目線から見た正義が登場します。

例えば

  • マジョリティから見た正義とマイノリティから見た正義
  • 大人から見た正義と子供から見た正義
  • 支配者から見た正義と支配される側から見た正義

どれもなんとなく想像がつきますよね。

1番わかりやすい例は「大人から見た正義と子供から見た正義」ではないでしょうか?

大人はとにかく子供に安全な道を通らせようとしますよね。

子供が大切だからこそ、安全なレールを敷くことが使命であり正義だと信じています。

しかし、子供側から見るとどうでしょうか。

誰しも「安定した職に就け」とか「夢を見過ぎ」だとか、そういう大人の言葉を疎ましく思ったことがあったのではないでしょうか?

「夢を見ることは悪いことじゃない、素晴らしいことだ!」と、信じて疑わないことが子供にとっての正義で、子供はそれでいいと感じます。

しかし、どちらも間違っていないのにも関わらず、この両者の正義はぶつかり合ってしまいます。

このように、いろんな正義のぶつかり合いがEVOLでは描かれています。

”自分の信じている正義は正しいのか”視野を広げるきっかけとなる作品

自分の正義と相手の正義がぶつかった時、「一旦耳を傾けよう」と思えるようになる作品です。

実写ドラマ化は正解?アニメ化の方がいい?

EVOLはアクションシーンの多い作品です。

しかも剣技のようなアクションではなく、”異能力”が登場するのでCGが不可欠です。

では、なぜハードルの高い実写ドラマ化が決定したのでしょうか?

EVOLはアニメ化向き?

私は実写ドラマ化のお話を伺った際、「アニメ化の方がいいのでは?」と感じました。

アニメならば、異能力を使ったアクションシーンも自然に表現できるので、EVOLはアニメ化向きの作品だと思ったからです。

EVOLはどの作品より実写に拘って欲しい

ただ、私はEVOLは実写ドラマ化でしか伝えられないものがあると感じました。

それはストーリーの”リアリティ”です。

カネコさんは、EVOLを感情移入しやすいように描いています。

そのため、アニメ化することで「これはフィクションだから」という印象を強くしてしまうのは勿体無いです。

実写でやるからこそ、より”リアル”に自分のことのように感じることができるはずです。

EVOLという作品の真髄の部分を表現するには、実写ドラマ化が最適解なんです。

DMMの配信でしか見ることはできませんが、ぜひ楽しみに待ちたいですね!

EVOLをオススメできる人できない人

ここまでEVOLの人気の理由や見どころなどについてお伝えしてきました。

EVOLは癖のある作品ではありますが、学生のような若年層から中年層まで幅広い年代にオススメできる作品です!

そこで、特にオススメできる人とそうでない人についてまとめてみました!

オススメできる人

  • ヒーローもの、アンチヒーローものが好きな人
  • 世の中に不満がある人
  • アメコミが好きな人
  • 漫画家・カネコアツシが好きな人
  • ストリートっぽい雰囲気が好きな人
  • 普通の漫画では満足できない人
  • 若い世代の人

オススメできない人

  • 暴力表現が極端に苦手な人
  • 暗いストーリーに抵抗がある人

EVOLはおしゃれな作品で、好きな人はたまらない作品です。

また、若い世代の人は特にストーリーに共感しやすいのでオススメです。

ただ、虐待を含む暴力表現があるので苦手な方はいらっしゃると思います。

しかし、カネコさん自身が虐待シーンを描きたくないと思っていたそうなので、激しい暴力シーンはありませんので、苦手な方でも読みやすいと思います。

まとめ

いかがでしょうか?

EVOLについて、見どころをお伝えしてきました!

世の中に不平不満を溜め込んでいるそこのあなたに読んで欲しい作品です!

カネコアツシさんファンは必見ですよ〜!

最後までお読みいただき

ありがとうございました!

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