おやすみプンプン

おやすみプンプンは面白い?5つの見どころとオススメできる人できない人!

鬱漫画と評価されることの多いおやすみプンプン。

しかし、主人公が鳩サブレーのような見た目をしているなど、実は遊び心もふんだんに散りばめられた最高に面白い作品なんです!

これぞ青年漫画、これぞボーイミーツガールの最高峰と言えてしまうほど高いクオリティ。

1巻から面白く、世界観に惹き込まれてしまい、ページを捲る手が止まりません!

そんな大好きな作品おやすみプンプンの魅力を、浅野いにおファンの私が解説させていただきます!

おやすみプンプンの基本情報とあらすじ

まずはおやすみプンプンの基本情報とあらすじから!

おやすみプンプンは当初ヤングサンデーで連載されていましたが、ヤングサンデーが休刊することになりスピリッツにうつったそうです。

ダークな作風ということもあり、受け入れ先が見つからないかもという懸念もあったそうですが、連載の評判が良かったこともありすぐに決まったそうです。

おやすみプンプンの基本情報

コミック原作者 浅野いにお
出版社 週刊ヤングサンデー/スピリッツ
ジャンル 成長物語/ボーイミーツガール

あらすじ

小学5年生の男の子、プンプンのクラスにある日転校生がやってきます。

転校生の田中愛子ちゃんはとてもかわいい少女で、プンプンは一目惚れしてしまいます。

その晩プンプンの両親は大喧嘩をしており、翌朝プンプンが目覚めると母は殴打されて床に倒れていました。

父は蒸発し、母は入院中となったプンプンは母方の叔父に面倒をみてもらうことになります。

事件を終えて久しぶりに学校へ登校したプンプンは、宿題だった「将来の夢」をみんなの前で発表することに。

大きな夢を綴った作文は、いざ愛子ちゃんやクラスメイトを前にすると怖気づいてしまって、プンプンは地味でありきたりな夢を語ってしまいます。

たまらず教室を飛び出していったプンプンを、愛子ちゃんが発見して2人の仲は深まります。

しかしある日の休日、プンプンの家に女の子を連れたしつこい宗教勧誘の人がやってきます。

プンプンがその少女を愛子ちゃんだということに気付くと、愛子ちゃんは逃げ出してしまいます。

愛子ちゃんを追いかけたプンプンは「一学期の終業式の日に一緒に鹿児島へ逃げること」を約束しますが…?

「何を信じるか?」をテーマにしたダークなボーイミーツガール作品。

おやすみプンプンの人気の理由と見どころ7つ!

「暗い」「鬱作品」と表現されることが多いおやすみプンプン。

実際、ソラニンを見てからおやすみプンプンを見た人はギャップに驚く人が多いです。

ソラニンの爽やかで前向きな作風とはうってかわって暗いので、かなり面食らうと思います。

実はソラニンのほうが浅野さんの作品の中では珍しいんですけどね。

そんな「鬱で暗い作品」と評価されがちなおやすみプンプンですが、実際は暗いだけの作品ではなく、きちんと光も描かれています。

クライマックスの盛り上がりは、息を呑むほど美しいです…!

鬱展開が続いても、それでもページを捲る手が止められない作品の魅力や見どころを開設させていただきます!

①主人公が鳩サブレー!?キャッチーさに惹きつけられる!

おやすみプンプンのあらすじを知らず、表紙だけを見た感想を聞いてみたいです。

ほのぼのかわいい雰囲気のタイトルに、表紙には鳩さぶれーのようなかわいいキャラクターが大きく描かれいます。

一見「ほのぼの系ギャグ漫画かな?」と思いませんか?…私はそう勘違いしてました(笑)。

しかもこの作品では鳩サブレーのようなビジュアルのキャラクターが主人公の男の子・プンプンなんです!

プンプンは私達読者には鳩サブレーのように見えていますが、実際物語の中では普通の男の子という設定になってます。

ちなみに、プンプンの親族もこのビジュアルです(笑)。

最初の構想段階では親族だけでなく、全登場人物をこのビジュアルで展開するつもりだったそうです!

さすがにカオスすぎて没になったそうですが(笑)。

おやすみプンプンは落書きから始まった?

実はプンプンというキャラクターは、浅野さんが電話中に手慰みで無意識で書いた落書きだったそうです。

その何気ない落書きがこんな壮大なストーリーの起源だっていうんですから、不思議ですよね!

さらに、ストーリーの後半では実際に浅野さんが書いた落書きプンプンが登場します!

現物をスキャンしたものなので、ほぼ実物です…!なんと感慨深い!

ぜひ探してみてくださいね♪

鳥のようなビジュアルにすることで誰でも感情移入できる

人は顔の表情からその人の感情を読み取っています。

そのため、漫画では人物やキャラクターの表情はいかに繊細に表現するかが重要になってきます。

初めておやすみプンプンを読んだ人はプンプンのビジュアルに対してあまり良い印象を持たないそうです。

「なんで主人公が鳥なの?必要性を感じない」

「作者が楽したいだけじゃん」

確かに、1巻の冒頭をかじっただけの人はそんな感想になっても仕方ないのかもしれません。

しかし、この作品は

プンプンを鳥っぽく書くことで「誰でも感情移入できるように」作られています。

これは漫画界では革命と言ってもいいくらい新しい手法ですよね!

人間の表情があえて無いところがこの作品の魅力なんです♪

後半ではビジュアルが変化していく?

プンプンは最初から最後まであの形というわけではありません。

成長や心情の変化に合わせて、ビジュアルが変化していきます。

後半では、頭だけ鳥や三角錐になっていて、その下に人間の身体が付いているなんていうおふざけのような姿にもなります(笑)。

正四面体はやりすぎた…と浅野さんは反省してらっしゃるみたいです、私は面白くて好きですが!

初期のかわいいプンプンが1番好きですが、どのプンプンも遊び心満載で読み進めるのが楽しいです!

どんな姿になっても、周りがプンプンと呼び掛ければ”それ”がプンプンだと認識されるのは面白いですよね。

ぜひ、プンプンのビジュアルの変化にもご注目ください♪

②浅野いにおさんの名刺替わりの作品「おやすみプンプン」

浅野いにおさんの作品で、1番世間に浸透しているのはどの作品なのでしょうか?

近々アニメ化が決定している「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」?

「零落」や「うみべの女の子」も最近注目を浴びていますよね。

そうはいってもやはり、実写映画化し新装版も発行され、万人受けする作風の「ソラニン」が1番知名度は高いような気がします。

しかし、浅野さんは「ソラニン」をあくまで通過点と捉えているようで、

「おやすみプンプンを描くためだけに漫画家を続けてきた」

とおっしゃってるくらい、プンプンに対して情熱を注いでいるんです!

あの偉大な浅野さんがそこまで言う作品、チェックしないわけにはいかないですよね!

中盤の暗い展開で脱落されてしまう方が多いようですが、頑張って最後までいくと何にも代え難い感動が待っています!

ぜひ諦めずにラストまで読み切って、浅野さんの情熱を感じてください♪

③「人は何を信じるのか」をテーマにした作品

皆さんにとっての心の拠り所、信仰するものは何ですか?

それは神様だったり宗教だったり親や恋人、はたまた愛だったりなんかもしますよね。

誰しも信仰心は少なからず必要としています。

おやすみプンプンは「人は何を信じるのか」をテーマにした作品。

おやすみプンプンでは、複数の「神様」のような信仰対象が登場します。

プンプンも自身の内面に神様を宿していて、その神様と対話するように脳内を整理する描写が度々あります。

「自分の信じるべきものが何かを確信した時、その確信が間違いだったとしても、それではじめて人は前に進める」

ー浅野いにお本 おやすみプンプンインタビューより

おやすみプンプンは1度読んだだけでは完全に内容を把握するのは難しいように思います。

私も「多重構造で難しいな」と思っていましたが、このインタビュー記事を読んで、「浅野さんはこれが書きたかったのか!」と納得しました。

これを知った上で作品を読むと、見え方が変わってより面白く読めると思います。

積読してしまった方も、ぜひこのテーマを念頭に置いて再チャレンジしてみてください!

④誰もが同じ道を辿ったかもしれない恐怖にゾクゾクする!

おやすみプンプンは「呪い」のお話です。

もう少し分かりやすく具体的にいうと「幼少期のトラウマ」のお話です。

小さい頃に「あれは絶対してはダメ」「この約束は絶対守らなければいけない」と言われた経験がトラウマになっていることはないですか?

プンプンは愛子ちゃんにいくつか呪いをかけられます。

「プンプンは嘘つかないよね!」

「約束破ったら今度は殺すから」

愛子ちゃんはヤンデレと言われることもあり、中々言葉がキツい印象があるので、プンプンがトラウマを抱えるのも仕方ないのかもしれません。

この作品では

呪いはかけることもできるし、解いてあげることもできるということを

浅野さんは伝えたかったそうです。

プンプンは呪いをかけられたことが不幸なのではなく、呪いを解いてもらえる人が幼少期に近くにいなかったことが不幸だったのです。

では、愛子ちゃんにかけられた呪いを解くのは誰なのか?

クライマックス付近で登場する何人かにあたります。

ぜひ、皆さんなりに考察して答えを探してみてくださいね!

⑤浅野さんお気に入りのキャラクターが愛くるしい!

浅野さんの作品のキャラクターはどの子も生き生きしていて魅力的ですよね!

特に女の子はビジュアルがかわいくて、私はスマホのロック画面にすることもあります!

デデデデのおんたんやプンプンの愛子ちゃんは特にかわいくて大好きです♪

そんな魅力的なキャラクターを生み出す浅野さんですが、おやすみプンプンでお気に入りのサブキャラクターがいるそうです。

それは、三村と蟹江の2人です!

確かに読んでいて、浅野さんの愛情を感じる2人だなと思いました!

蟹江は特に、毒気はあるけどいいやつみたいな点が人間らしくて素敵だなと思います。

三村の彼女で「ゲス美」というキャラクターもいるのですが、私はこちらも大好きです(笑)。

いや、ゲス美って!と突っ込みたくなるかわいいビジュアルとのギャップが面白いです!

ちょっぴりデデデデのおんたんを感じさせます!

魅力的なキャラクターばっかりなので、ぜひそちらも楽しんでいただきたいです!

おやすみプンプンをオススメできる人できない人

ここまでおやすみプンプンの人気の理由や見どころなどについてお伝えしてきました。

おやすみプンプンはとても面白くて感動する作品ですが、賛否が分かれるのが正直なところです…。

そこで、おやすみプンプンをオススメできる人、できない人について簡単にまとめてみました!

オススメできる人

  • 暗い展開に抵抗がない人
  • これまでにない読書体験がしたい人
  • 浅野いにお作品が好きな人
  • 少年漫画じゃ物足りない人
  • 夢や希望よりよりリアルなストーリーに惹かれる人

オススメできない人

  • 鬱展開に耐えられない人
  • 読むのが極端に遅い人

おやすみプンプンは評判通り、鬱展開が長く続きます。

そのため、何日も分けて読むと数日間暗い気持ちになってしまうかも…。

できれば2・3日くらいで一気見してしまうのがオススメです。

絵も細かく綺麗に描かれているので、じっくり読みたいのですが…耐えられない方は1度最後までささっと読みきってから絵を楽しむ方がいいと思います!

まとめ

いかがでしょうか?

おやすみプンプンの人気の理由や見どころについてまとめてみました!

浅野さん渾身の一作、おやすみプンプン。

暗いと分かっていても、クライマックスの感動を味わいたくて何度も1巻から読み返してしまう作品です。

装丁も素敵で、全部並べるとカラフルで本棚で目立つところも好きです(笑)。

ぜひ、おやすみプンプン読んでみていただきたいです!

最後までお読みいただき

ありがとうございました!

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