日本のみならず、世界中にファンを持つジブリ作品。
そのジブリ作品の中でも極めて高い評価を受けている「天空の城ラピュタ」。
「天空の城ラピュタ」にはテレビで放送される度にお茶の間をにぎわしている場面が多く登場しますが、特にファンが多いあの有名な場面
「パズーがトランペットを吹くシーン」
天空の城ラピュタといえば、パズーとシータの大空を舞台としたワクワクの冒険譚もさることながら、それを、より引き立てる音楽も大事な部分ですよね。
そこで今回はこのシーンに焦点を当て、
- パズーがトランペットを吹くのはなぜ?
- 曲名や演奏者は誰なのかについても
是非、最後までお付き合いのほどよろしくお願いします。
パズーがトランペットを吹く理由は?
このシーンはパズーが自分の家の煙突の上に立ち、空に向かってトランペットを演奏する、という場面になっています。
では、そもそもなぜ、パズーはトランペットを吹いていたのでしょうか。
その理由は映画中には明らかにされていませんが、推測することは出来ます。
この場面は朝であり、仕事仲間たちに朝が来たことを告げるため、パズーはトランペットを吹いていたのだと考えられます。
おそらくこの時代はまだ時計が普及しておらず、誰かが目覚まし時計の役割をしなくてはなりまんでした。
そこでパズーの出番です。
パズーがスラッグ渓谷の機械工たちに、朝日とともに朝が来たことを知らせていたのでしょう。
パズーは知らず知らずのうちに現代の目覚まし時計のアラームとなっていたのです。
また、パズーは機械工の見習いであり、朝早く起きて上司たちを起こすという仕事を上司に任命されていたのかもしれません。
まじめなパズーにピッタリの仕事ですよね。
さて、このシーンに登場するのはパズーとトランペットだけではなく、鳩がたくさん登場します。
この鳩の意味も考えてみると、「鳩時計」という言葉がパズーと鳩を連想させます。
鳩時計はある時間になったら、巣箱から飛び出し、時間を告げる。
パズーは朝が来れば、仕事仲間に朝が来たことをを告げる。
そんな共通点を宮崎駿監督は見出したのかもしれませんね。
曲名や演奏者は誰なのかについて
この「パズーがトランペットを吹くシーン」ですが、実はパズーが演奏している曲にはちゃんと題名があります。
タイトルは・・・「鳩と少年」
英語版だと・・・「Pazu’s Fanfare」
まさにこのシーンにピッタリな題名ですよね。
朝を告げるパズーと空に向かって羽ばたいていく鳩の様子を端的に表しています。
そして、作曲者は久石譲さん。
ジブリ作品で、もはやお馴染みですよね。
久石譲さんはこの映画のために「鳩と少年」を書き下ろしました。
演奏者は数原晋さん。
魔女の宅急便や、ルパン三世、紅の豚など久石譲さんとタッグを組んで多くのジブリ音楽を手掛けています。
その結果、このシーンはジブリ屈指の名シーンとなっています。
やはりこのタッグが手掛けているだけあって「鳩と少年」には壮大さ、優雅さが感じられますよね。
現在は体調を崩されたようで表舞台には登場されませんが、数原さんのトランペットは多くの人々を魅了し続けています。
Youtubeなどで調べてみると、「演奏してみた」などの動画が多くアップロードされています。
このパズーがトランペットを吹くシーンを見たのがきっかけで吹奏楽部に入部したり、トランペットを始める人もいたそうです。
それほど影響力のあるシーンと言えますね。
ちなみにこの楽曲は2010年に国際宇宙ステーションにおいて、ウェイクアップコール(目覚ましとなる音楽)として、NASAジョンソン宇宙センターミッションコントロールセンターより流されました。これは搭乗員の山崎直子さんのために選曲されたそうです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
これまでパズーがトランペットを吹いていた理由、そしてその演奏している曲の題名や作曲者、演奏者など詳しく解説してきました。
【まとめ】
●パズーは仕事仲間に朝を告げるためにトランペットを吹いていた
●パズーが演奏していた曲は「鳩と少年」
●作曲者は久石譲さん、演奏者は数原晋さん
こういった、たった一つのシーンでも細かく分解していくと、その映画の時代背景や、主人公の性格などいろいろなことが分かりますね。
詳しく見ていけば見ていくほど、のめり込んでいってしまう。
そんな魅力が宮崎駿監督率いるジブリ作品、そして「天空の城ラピュタ」にはあるのかもしれませんね。
最後までお読みいただきありがとうございました!